
社員の定着率を上げるオンボーディング戦略とは?

-
辰巳 麻耶
2025年10月16日
目次
はじめに
「せっかく採用した優秀な人材が、数か月で離職してしまう」——多くの企業が抱える共通の悩みです。背景にあるのは、オンボーディング(入社後の受け入れ・育成プロセス)の不足。新入社員が組織に早く馴染み、仕事に前向きに取り組めるかどうかは、初期のサポート体制に大きく左右されます。
実際、オンボーディングの質は離職率と密接に関係しており、適切な仕組みを持つ企業は社員定着率が最大82%向上するという調査結果もあります。
入社後最初の数か月をどう過ごすかが、社員のキャリアだけでなく、企業の採用投資を守るかどうかを決めるのです。

オンボーディングの一般的課題と統計
多くの企業でオンボーディングはまだ十分に整備されていません。よく見られる課題は以下の通りです。
- 形式的な初日対応のみ
会社説明や書類手続きで終わり、実務や人間関係のサポートが不足。 - 配属後の放置
上司や先輩が多忙で、相談できる機会が限られる。 - 属人化・バラつき
部門ごとに受け入れの質が異なり、社員体験に差が出る。
ある調査では、**新入社員の3人に1人が「入社後3年以内に離職」**しており、その理由の上位には「職場に馴染めなかった」「育成環境が不十分だった」が挙げられています。
当社が支援した会社様でも、オンボーディングが部門ごとに異なっており新入社員から「入社しても現場に出れば現場業務がメインになってしまい十分なサポートが得られない」といった新入社員のお悩みを耳にします。
施策例
オンボーディングを強化するには、段階的かつ継続的な取り組みが必要です。以下は実践的な施策例です。
1. 初日オリエンテーションの充実
会社の理念やビジョンだけでなく、職場ルールや日常業務の流れを具体的に説明。心理的安全性を意識した「安心感」の提供が重要です。
👉 aso-bizの事例でも「1日かけて会社理念を学ぶ」より「最初の数時間でチームの仲間と交流する」方が早期定着に効果的だったというお喜びの声もございます。
2. 体系的な研修計画
数週間~数か月にわたり、業務スキル・行動規範・チームワークを段階的に習得できるカリキュラムを用意。学びと実践のサイクルを意識します。
3. メンター制度の導入
直属の上司以外に気軽に相談できる先輩社員を配置。キャリア形成や人間関係の不安を早期に解消できます。
4. オンボーディングの見える化
進捗や習熟度を定期的にチェックし、個別にフィードバック。本人の安心感と企業側の改善につながります。

まとめ
オンボーディングの質は社員定着率を大きく左右します。初日の受け入れから研修・メンター制度までを体系的に整備することで、採用コストを無駄にせず、社員の早期戦力化を実現できます。
弊社aso-bizでは、オンボーディングに役立つチームビルディングや組織の中で相談できる関係構築のための研修コンテンツを提供しております。
自社のオンボーディング施策のご検討に、お問い合わせよりお気軽にご相談ください。
お問い合わせはこちら


