
エンゲージメントの重要性と、謎解きを活用したチームビルディング研修

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柊
2025年11月4日
目次
この記事でわかること
- 「従業員エンゲージメント」とは何か。満足度やモチベーションとの違い
- エンゲージメントが下がりやすい組織の特徴
- なぜ謎解き型のチームビルディングがエンゲージメント向上に効きやすいのか
- 謎解きチームビルディング研修でねらうポイントと、プログラムの流れ
人材の定着や生産性の向上には、「やる気」だけでなく、組織とのつながりを感じながら働ける状態が欠かせません。
その鍵となるエンゲージメントと、謎解き型チームビルディング研修の役割を整理していきます。
従業員エンゲージメントとは
従業員エンゲージメントは、簡単にいうと「組織や仕事に対して、前向きに関わり続けようとする気持ち」です。
似た言葉と比べると、イメージがつかみやすくなります。
- 満足度
給与・待遇・福利厚生・人間関係などへの満足、不満の度合い - モチベーション
その時々の「頑張ろう」という感情的な高まり - 従業員エンゲージメント
組織や仕事を「自分ごと」として捉え、長期的に貢献したいと感じている状態
エンゲージメントが高い人材ほど、次のような行動が自然と増えます。
- 指示待ちではなく、自ら課題を見つけて動く
- チームや会社の成果を自分ごととして喜べる
- 困難や変化に対して、粘り強く取り組む
逆にエンゲージメントが低いと、「言われたことだけやる」「余計なことはしない」というスタンスになりがちです。これは人の能力の問題ではなく、環境や経験によって作られることが多いです。
なぜエンゲージメントが低下するのか
現場の声をひもとくと、エンゲージメントが下がる背景には、次のような要因が重なっているケースが多く見られます。
1. 会社や部署の目的が「自分ごと」になっていない
経営理念や中期計画が共有されていても
- それが自分の業務とどうつながるのか
- 自分は何に貢献しているのか
が具体的にイメージできないと、「やらされている感」が強くなってしまいます。
2. フィードバックや承認の機会が少ない
どれだけ頑張っても
- 成果や努力に対するフィードバックがない
- うまくいった行動が言語化されず、再現されない
- 課題ばかり指摘され、できたことが評価されない
といった状態が続くと、「どうせ変わらない」「頑張っても意味がない」という気持ちにつながりやすくなります。
3. 心理的安全性の不足
心理的安全性が低い状態とは、チームの中で「自由に意見を言いづらい」「踏み込んだ発言をするのは少し気が引ける」と感じてしまう状況を指します。
その結果として、次のような傾向が見られやすくなります。
- 発言するメンバーがある程度決まってしまい、声の大きい人の意見に流れやすい
- 場の空気を乱さないように、反対意見や気になる点をあえて口にしないことが増える
- 小さな失敗や違和感は「わざわざ言うほどでもない」と処理され、問題の早期共有が進みにくい
こうした空気は、チャレンジや提案の機会を減らし、エンゲージメントの低下につながります。
謎解きチームビルディング研修でねらうこと
謎解きゲームを活用したチームビルディング研修では、単に「盛り上がるレクリエーション」を行うのではなく、エンゲージメントの土台となる要素を、短時間で集中的に体験できるよう設計します。
ポイントとなるのは、次の4つです。
1. コミュニケーション活性化と相互理解の促進
aso-bizのチームビルディング謎解きゲームは、一人では解決できないように設計されています。
ゲームを進めるためには、手元の情報を伝え合い、役割を分担しながら進める必要があります。
- 全員が何らかの情報や手がかりを持っており、発言しないとゲームが進まない
- 自然と「聞く・伝える」が繰り返されるため、ふだんは話す機会が少ないメンバーの声も出やすい
- 一緒に成功体験や「うまくいかなかった場面」を味わうことで、相互理解が深まる
こうした体験を通じて、「誰と組むとどんな強みが発揮されるか」といった、チーム内の理解が進みます。
2. 情報共有・リーダーシップを実践的に学ぶ
謎解きの場では、限られた時間で多くの情報を整理し、優先順位をつけて進める必要があります。
- どの情報を共有するか
- 誰がどの役割を担うか
- 時間がない中で、どのように意思決定するのか
といった、日常業務そのもののテーマが、ゲームの中に凝縮されています。
研修では、ゲームの前後にチームについてのグループワークを行い、コミュニケーションに関する相互理解や学びを促します。
そのうえで、ゲームの中で実際に試し、振り返りで自分たちの行動と結び付けて整理していきます。
3. 新しい環境での自己表現と心理的安全性の体験
新入社員や若手社員にとって、「初めてのメンバーと意見を交わす」「自分の考えを言葉にする」ことは、想像以上にハードルが高い行為です。
謎解きゲームは
- 失敗しても業務上の損失がない、安心できる場であること
- 笑いや驚きが生まれやすい「遊び」であること
- 全員が同じルールの中で、同じゴールを目指して取り組むこと
といった特徴があり、自己表現の一歩目を踏み出しやすい環境をつくります。
ゲーム後の振り返りでは、「どんな場なら発言しやすかったか」「逆に話しづらさを感じた瞬間はどこか」を言葉にし、日常の会議や1on1の場づくりにつなげていきます。
4. インプット・アソビ・振り返りのサイクルで学びを定着させる
aso-bizの謎解きチームビルディング研修は、ざっくりと次のような流れで進行します。
1.イントロダクション・アイスブレイク
2.チームビルディングに関するインプット(講義)
3.チームでの作戦会議
4.謎解きゲーム前半
5.中間振り返り
6.謎解きゲーム後半
7.最終振り返り・結果共有・フィードバック
この構成のねらいは、次の通りです。
- イントロダクション
自社の課題やゴールに合わせて、コミュニケーション・チームワークに関する意識をチームで共有する。 - アソビ(謎解きゲーム)
体験を通して「コミュニケーションの現状を知る」フェーズ。感情の動きが伴うため、記憶に残りやすい。 - 振り返り
行動や結果をチームで振り返り、「どの行動がうまくいったのか」「明日から何を変えるか」を言語化する。
単に楽しかった、で終わらせず、「行動が変わる研修」としてエンゲージメント向上につなげていくための設計です。
5. 組織課題に合わせてカスタマイズできる
aso-bizの謎解きチームビルディング研修は、対象者や課題に合わせて、内容や伝えるメッセージを柔軟に調整できます。
たとえば
- 新入社員向けに「自己開示と他者理解」を強めた構成にする
- 若手向けに「主体性やリーダーシップ発揮」をテーマにする
- 部署全体に向けて「縦のコミュニケーション」「心理的安全性」を軸にした設計にする
といったカスタマイズが可能です。講義内容やワークシート、タイムラインの一部を調整し、自社の研修全体の流れの中に組み込むこともできます。
さらに、オンラインやハイブリッドでの実施、英語対応など、働き方が多様な組織でも共通体験を提供できる運営形態をとることで、拠点や国をまたいだ一体感づくりにもつなげられます。
まとめ
エンゲージメントは「組織や仕事に、自分ごととして関わり続けたい状態」を指し、単なる満足度や一時的なやる気とは異なる概念です。
その低下には「目的の腹落ち不足」「フィードバック・承認の欠如」「心理的安全性の不足」といった要因が絡み合っています。
謎解きを活用したチームビルディング研修では、インプット・アソビ・振り返りを通じて、コミュニケーション活性化、情報共有とリーダーシップの実践、新しい環境での自己表現、組織課題に合わせた学びのカスタマイズを一度に行うことができます。
エンゲージメント向上に取り組む際は、制度や評価の見直しとあわせて、「チームでの体験」をどう設計するかが重要になります。
謎解きチームビルディング研修は、その入口として、また既存の研修に「体験の要素」を加える手段として検討しやすい選択肢の一つです。
心理的安全性とエンゲージメントを高める場づくりを。
「意見が出にくい」「部門をまたぐ連携が進まない」などの課題に、謎解き型チームビルディング研修を組み合わせることで、対話と学びのきっかけをつくれます。
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